タイプが似ていないほど、男女は惹かれあいます
人は自分にないものを人に求め、それに惹かれる癖があります。
たとえば、あなたがとても行動的なタイプで、その場その場でいろいろなことを思いつく人だったとしましょう。
そんなあなたのパートナーは、あなたの「これからどっか旅に出ましょうよ」という突然の思いつきに、真っ向から反対するタイプかもしれません。
「何をいってるんだ。僕は旅行するときは、それなりに心構えと準備が必要なんだ」というように。
あなたがパーティーが大好きな人だとしたら、あなたのパートナーは、あなたとふたりっきりの静かな落ち着いた夜が好きなタイプ。
あなたが一日の出来事のすべてを細々と報告したいタイプなら、彼は一本の映画の内容をたったひと言で表現してしまうタイプ。
あなたが感情的なタイプなら、相手は理論的なタイプ。
あなたがのんきなタイプなら、相手はせっかちなタイプ。
あなたが時間にものすごく凡帳面なタイプなら、相手はルーズなタイプ。
このように、カップルの性格の違いの組みあわせは実に様々です。
でも、これを分析すると、違いがあるからこそお互いがお互いを補足できるともいえます。
あなたの長所は相手の短所。
あなたの短所が相手の長所。
まるでジグゾーパズルのように、長所と短所があてはまるのです。
だからこそ、互いに尊敬しあえるところと、互いに学びあうところがもてるのです。
わたしの場合は、典型的に冷静な男性と一緒になった感情的な女性のタイプ。
「ウワッ!どうすればいいの!」と騒ぐたびに、もしわたしと同じ性格の男性なら、一緒にヒステリックになり、パニック状態に陥っていたでしょう。
わたしのような、いわゆる典型的A型人間は、そういう相手とここまで一緒にやってこられるはずもありません。
理論的な夫は、わたしが感情的に慌てふためくたびに、「これは世の末じゃないよ。少し冷静に考えてみよう」となだめてくれます。
二十年前に、休暇をとってサンフランシスコへ行ったときのことです。
わたしは化粧品一式を全部家に忘れてしまいました。
困って慌てるわたしを横目に、夫は「近くのデパートで買えばいいだけの話じゃないか」とひと言いいはなったのでした。
そのときは、その言葉にカッとしたものですが、それ以降、どこへ出かけるときも焦ることもなくなり、「別に密林に行くわけじゃないんだから、忘れ物があれば買えばいいんだわ」という、気持ちの余裕さえもてるようになったのです。
タイプが似ていない人と結婚して、何を得たかといえば、生活を営むなかで、ふたりともたまには相手の楽しみにつきあい、お互いが得意とする時間を共有するのです。
あるクラスでひとりの男性が発言しました。
わたしと妻の場合、たとえばある建物の上に行きたいとすると、僕はたくさん空気を吸いたいし、そこまで昇っていくという達成感が好きなので、階段を使ってあがります。
妻は必ずエレベーターを使いたがります。
わたしたちほど違う感覚をもった人間が一緒にやっていけるんでしょうか?
わたしの答えはいたって簡単です。
あなたは階段を昇って、奥様はエレベーターであがればいいじゃないですか。
お互いが目的地に着いたとき、おいしい夕食を一緒に食べながら、そこまでのお互いの道のりについて話せばいいんです。
あなたが無理にエレベーターを使ったり、奥様に歩かせる必要はまったくありません。
どっちが正しいとか間違っているのではなく、ふたりが違うことを受け入れるのです。
そう感じたら、ときにはあなたがエレベーターを使い、奥様が階段をあがってみるのもいいと思いますよ、と。
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