別れの予感を感じたときの対処法
恋人と別れるというのは、エネルギーを必要とする。
大ゲンカをしてそれっきり、というのであれば、まださっぱりするが、なかなかそうはいかない。
ケンカの後も連絡が入り、また会うようになってもしっくりこない。
そういったことを繰り返すうちに、別れようという気も起きるが、ふんぎりもつかないし、言い出すのも気がひける。
結局、疲れてしまって、「まあ、いいや…」 ということになりかねない。
それでも別れることを決意するのは、男の場合、多くは「次の女」が見つかったときではないだろうか。
旅といっしょで、次に迎え入れてくれるところがあれば、移動しやすいが、宿があるかどうかもわからないで旅立つのは気が重いというのと一緒です。
逃げ道に追いこんではいけない
女性は男よりも、相手の浮気に敏感だという。
なぜ、敏感なのか、男のわたしにはわからない。
敏感なだけでなく、浮気への追求が上手いということもあるのではないか。
男なら、相手の浮気をさぐるなんてことはあまりしたがらない。
みっともないという気もある。
だが、女性の場合は、怪しい尻尾をつかんだら、とことん追求する。
手がかりを得た探偵さながらに。
「ほら、白状しなさいよ!」
「え?追求するってなにを?」
「浮気したことは分かってんの。しらばつくれないで!」
この追及は男をさらに逃げ腰にする。
浮気をしているくらいだから、逃げ道がある。
いっきにそちらへ向かっていく。
女性は、まさか逃がすために追及しているわけではないだろう。
男の心をとりもどすために追及しているとしたら、これはいい方法ではない。
もしも、女性が自分の浮気に気がついていなかったら、あるいは気がつかないふりをしていてくれたら、もどってくる公算はきわめて高い。
だが、結婚しているならまだしも、結婚前からそんな寛大さがあるはずがない。
「別れてやってもいいんだけど、ものすごく損をした気がする」と、ある女性は言った。
彼といっしょに費やした時間。
あたえてしまった身体。
デートのためにつかったエネルギー。
彼のためにした心配。
それから、わずかだが自前を切ったお金。
こうしたさまざまなものが、「もったいなかったって気がして…」
これは、わかる気がする。
ケチ臭いなどと言ってはいけない。
それだけ真剣だったのだろう。
だが、そこから話が恐ろしくなる。
「どうせもどってはこないのだから、逃げていく彼をできるだけ苦しめてやりたい。」
「土下座させてあやまらせたい」
これは、気取りのない本音なのだろう。
男はまさかそこまで考えるとは、想像もしていない。
どこかで泣く泣く諦めてくれるだろうという甘い予想がある。
女の怖さをなめているところがある。
その甘い予想を見事に裏切ってやったら、さぞかし痛快だろう。
だが、この怖さで決定的に男の心は遠ざかることにはなる。
彼の心をとりもどす方法
浮気までして、逃げ腰になった男を、逆に振り向かせるほど簡単なことはない。
女も逃げる。
文句も言わずに、自分が先に逃げる。
「あれっ 、こんなはずじゃ…」
男はあわてて追いかけ出す。
「ねぇ、ごめんよ。本気じゃない。ただのまちがいだったんだ…」
カゴに入れた蝶々よりも、森を飛んでいる蝶々の方がきれいに見えるに決まっている。
だったら、自分からカゴを出ればいいだけである。
森を飛ぶ蝶々よりも、いったん捕まえて逃げられた蝶々の方がもったいない。
男だって本来、女性同様にケチなのだ。
口説くためにつかった時間。
費やした膨大なお金。
知恵をしぼって言った愛の言葉。
それらがすべて無駄になる。
「もう、絶対に浮気なんてしないよ。信じてくれ…」
こういう場合は、本気でそう言っているのである。
こうしてこのカップルはもとのサヤにおさまった。
ささやかな傷を残しながら。
だが、収まった時にこう考える女性もいるだろう。
「愛情というのは、手練手管の追いかけごっこだったのかしら?」と…
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