目をそらす人を見かけると、恥ずかしがり屋?それとも嫌いなのかな?など、様々な考えが頭をよぎります。
目をそらされる=嫌われていると感じる人もいるでしょうが、実は目をそらす行為1つでも、瞳孔の動きなどから相手の心の声が分かり、そして相手が抱いている感情さえも見えてくることはあります。
今回の記事では、そんな目をそらす心理について、男女での違いはあるのかという分部にも注目しつつ、お伝えしていきます。
心理学者の実験結果などを参考にお伝えしていますので、より根拠的で分かりやすい心理説明となっています。
目をそらす長さで心理が分かる
話をしているうちに、何となくくつろいだ気分にさせてくれる人がいる一方で、逆に居心地が悪くなる人や「信用できないな」と思わせる人もいる。
それを左右するひとつの要素が、相手と視線をあわせる時間の長さです。
社会心理学と非言語コミュニケーションの専門家であるマイケル・アーガイルは、ヨーロッパ人が話をするときの視線を観察した。
その結果、相手の顔を見つめる時間は、話している時間の61%を占めていました。
そのうち四割は、自分が話しながら相手を見つめていたそうです。
この違いは、文化的な要因も関係していて、日本など一部のアジア諸国、南アメリカでは、アイコンタクトの時間が長すぎると、攻撃的とか、軽蔑していると受けとられます。
しかし、ここから分かったことは、会話から目をそらすまでの長さで、相手があなたにどういった感情を抱いているのかということであります。
この研究結果から分かったことは、人は苦手な人や嫌な人に対しては、目をそらす時間が極端に早くなったということです。
人は早く会話を終わらせたい時や、嫌いな人の前では、目をすぐにそらす傾向にあり、これは一種の早くその場から立ち去りたいという感情の表れだと考えられています。
目をそらす心理とそらさない心理の違い
特に日本人は、話しながら視線をそらしたり、相手の喉元を見つめたりすることが多いので、欧米人はとまどうことが多い。
さらに研究結果では、初対面で視線をあわせたときは、立場が下の方が先に目をそらすことが多いといった研究結果も多々報告されています。
つまり、目を下にそらす行為を先に行った人の心理には、自分の方が立場が下ですといった心理的意味が隠されています。(特に会社などの上下関係がある場面では)
異性の場合は、また少し意味が違ってきており、恥ずかしいや相手にばれないように目を見つめたい、といった時に起こりやすい心理的意味となっています。
さらに「あえて目をそらさない」行為は、相手に対してさりげなく挑戦する心理的意味が隠されています。
ですから、上司など明らかに立場が上の人間に異論があるときは、数秒ほど長く見つめれば、それだけでこちらの意図が伝わることは多いです。
また異性にあえて目をそらさない場合は、攻撃的では無く、「何らかのメッセージ」の意味合いが強く、キスしたいとか、好きですといった、強気のメッセージが込められていることが多くなります。
目をそらす=嘘は間違い?
嘘をつくときは、相手の目を直視できないものだ。
多くの人はそう思いこんでいますが、こんな実験結果が報告されています。
あるセミナーの席で、参加者が別の人に話をする。
その様子を聴衆に見てもらい、本当か嘘かを判定させた。
すると嘘の話をした参加者のうち、相手の視線を避け続けた人は30%だったそうです。
聴衆にも彼らの嘘はバレバレで、とくに女性が敏感だった。
ところが残り70%は、相手の目をしっかり見すえて嘘をついた。
この結果からもわかるように、相手の目を見て話しているからといって、その人が嘘をついていないとは限らない。
会話をしている時、相手と視線が合う時間が三分の二以上になったら、大まかに2つの可能性が考えられます。
1つは、相手があなたに並々ならぬ興味がある、あるいは魅力を感じている。
この場合、相手の瞳孔は大きく開いているはずです。
もう1つは、相手があなたに敵意や憎しみを抱いていて、挑戦的な気持ちになっている。
この場合は、瞳孔が収縮している。
女性は瞳孔の大きさをすばやく読みとって、相手の好意と悪意をすぐに見分ける能力に優れています。
ですが男性はとても苦手なので、女性が顔を近づけてきたとき、キスしてくれるのか、横っ面をひっぱたかれるの行動を起こすまで分からないことが多いのです。
目をそらす方向に注目
目をそらす心理的意味には、相手が何かを思いだそうとする時にもよく見られる仕草であり、これには面白い研究結果が報告されています。
アメリカの心理学者が発見した研究結果によれば、目をそらす方向により思い出す意味合いが違っているといった報告がされており、ここから相手が何を考えているのかといった、心の声が見えてきます。
ものすごく簡単に説明すると、過去に見たものを思いだそうとする時は、目は上向きになる傾向が非常に強いです。
音の時は目が左右どちらかに向いて、耳を傾ける時のように小首をかしげる傾向が強い。
そして、感情や気持ちを思いだす時は、目が右下に落ちる傾向が強い。
心の中で誰かに話しかけるときは、目が左下になる傾向が強い。
ただしこの動きが現われるのはほんの一瞬ですし、他の表情や身ぶりと一緒に出ることが多いので、目をそらす向きのみで判断することは非常に難しいといえるでしょう。
男女での違いはない
いかがだったでしょうか。
心理学者のこれまでの研究結果によっては、視線をそらす心理的意味は、男性と女性とでは大まかな本質は変わらないとされています。
もっとも、男性が目線をそらしやすいシュチュエーションと、女性が目線をそらしやすいシュチュエーション、そして目線をそらされた時に感じる感情というのは少しの違いがありますが、本質的な心理的意味の違いはないと思っていればいいでしょう。
また、「上目遣いをする心理的意味とやり方5選」もセットで読んでみましょう。
上目遣いには大きな魔力が存在しており、さらに心理的意味を知ることにより、多くの人が驚くことは言うまでもありません。
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