昔からよく、約束は守りなさいと親から言われてきましたが、よく考えてみてください。
なぜ約束は守らないといけないのでしょうか。
また、あなたは子供から「なんで約束は守らないといけないの?」と質問された時、どう答えるでしょうか。
今回はそんな約束を守れない事や破ることがダメな本当の理由についてご紹介したいと思います。
約束を守るとは、自分を守るということ
約束を守れなかったということは、誰にでもあることでしょう。
まあそれが恋人同士の、「六時のデートの待ち合わせに、仕事の急用ができて行けなかった」というようなことなら、おそらく誠意をもって謝ればすみます。
このような親しい関係においては、約束破りもまた、関係を深くしていくためのスパイスになることもあるでしょう。
この前は申し訳なかったとプレゼントを用意すれば、それがきっかけとなって、さらに深い関係になる可能性もある…と前向きに考えるのは、虫のよすぎる観測かもしれません。
世の中には、「無言の約束」というのもあります。
人と人とが織りなす世間の慣習とでもいうことでしょうか。
人の家を訪ねるなら、電話をして相手の意向を確かめ、明るいうちに玄関のチャイムを鳴らす…というのは、世の約束ごとです。
これがいきなり、しかも深夜に窓から侵入しようとすれば約束破りであり、どう弁明しようと泥棒と思われてしまう。
「約束」については以前に述べましたが、ここでおさらいをしておきましょう。
約束を守らないといけない理由
約束は守らなければならない。
私たちは、そう信じて日々の生活をしていますが、なぜ守らなければいけないのでしょうか。
だって約束だから、約束ってそういうものだから…という説明ではどこか説得力がありません。
また、「約束を破ったら、相手に迷惑をかけるから」というのは、たしかにその通りですが、私たちは、相手のためだけに約束をするのではありません。
約束を守ることによって、自分にどのような効果があるのかも考えてみたい。
ひとつは、約束を守ることによって、人から信頼されるということがある。
「当然だ」と軽く考えるかもしれませんが、その前に、人から信頼されるということが、実際には、どんなに大変なことかを想像してみよう。
「あの人は、約束は守らないけど、とても信頼できる人だ」ということは、おそらくない。
約束を守ることによってのみ、人から信頼され、社会人として認知され、自分の個性を生かしていくことができるのでしょう。
これは『自分が大切だからこそ、約束を守らなければならない』とも言えるのではないでしょうか。
もうひとつ、見逃してはならないのは、自分の「気持ちの安定」と「身の安全」が得られることです。
それこそ、恋人とのデートもすんなりと楽しめるし、泥棒と疑われることもない。
よけいな心理的なストレスを感じることもなく、地に足の着いた生活を獲得し、充足感を楽しむことができるのも、日々の小さな約束を「守りつづけて生きている」ことが基礎になっているとは言えるのではないでしょうか。
約束を守る。
それは相手のためでもありますが、それよりも、まず「自分を守る」ことにもなっていることは忘れてはいけません。
人というのは無意識のうちに約束を守ることによって、自分が守られていく環境作りをしているのです。
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