損得勘定で動く人ほど、欲が強い人といえます。
また、損得勘定が強い人ほど、うつ病にもなりやすいというデータがあります。
これは、損したと考えれば考えるほど、人間はくよくよしてしまうからです。
さて、豆知識はこれくらいにしておいて、今回は損得勘定で動く人の性格と心理に関して、ご紹介していこうと思います。
最初に言っておきます。
損得勘定で動いていると、長い目で見ると損することは多いですよ。
「損か得か」を考えれば、いつも損をする
はつらつと生きていこうと思ったら、いちいち「損か得か」などと考えない方が人生お得です。
そんな考えにとらわれていると、「小さな損」が気になって、いつも損ばかりしているような気持ちになるからです。
ここが人の心理のおもしろいところで、得したことについては、「ああ、よかったよかった」と喜んで終わるから、後を引くことはない。
ところが、損したことについては、いつまでも「ああ、もったいないことをした」と悔しいのです。
これは当然、後々にも影響してきます。
なにかの拍子にふと思い出しては、「ああ、あれがなあ」とくよくよする。
「損か得か」を眺めれば十分に得をしているのに、気分は損をしているのです。
私は、ギャンブルや株などの賭け事が苦手なのでしないですが、株好きな友人が私に言うことはいつもこんな感じです。
「OO株を買ったら、これがぐんぐん上がって」と、うれしそうな表情。
そりゃよかったね!といったら、「ああ、こんなに上がるなら、あっちの資金をこっちに回しておけばよかった。そうすれば、もっと儲けていたのに。ああ、儲け損なった、惜しいことをした…」と、悔しがっています。
これは賭け事をしない私からすると、妙な話です。
もう十分だろう…といいたくなる。
ある小学校の学芸会でも同じことが言えます。
合奏隊のメンバーを決める段になって、先生が生徒に、ピアノ担当の希望者を募ったという。
ピアノは合奏隊の「花」でもあるから、人気も高い。
十人ぐらいの生徒が手を挙げたそうですが、ある女の子は挙手しなかった。
この子も、小さいときから、「ピアノのけいこ」をしていたのですが、学芸会では笛をやりたかったらしいのです。
家に帰って、このことを母親にいったら、「バカね。損するじゃないの!もっと自分をアピールしなきゃ、これからの一生、ずっと損しつづけるわよ。損するのは、あなたなのよ」と、怒り、一人でイライラしていたらしいのです。
これを器の大きい人間が聞いた場合は、いいではないかと言うでしょう。
また、私から言わせてもらえば、学芸会の「花」になることよりも、「笛をやってみたい」という女の子の気持ちのほうが豊かであり、長い目で見れば、得をするような気がします。
損得で物事を決めつけない、立派な娘になってくれるような気もします。
なにが言いたいかといいますと、いちいち「損か得か」にこだわっている人の心には「豊かさ」が育たないのです。
それに、そのイライラがそもそも「損の始まり」になっているのではないでしょうか。
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