世の中には、話し方一つで好かれる人と、嫌われる人に分かれます。
嫌われる人とは、どこがいけないんでしょうか?
今回は、そんな嫌われる人の話し方に重点を置きながら、好かれる人との違いを見ていきたいと思います。
「悪いこと」と「よくないこと」では、どっちが悪くないか?
人に対して冷淡な態度をとっているわけでもないのに、「厳しい人」「冷たい人」と思われてしまう人がいる。
私の友人のCさんはまさにそういう人で、「どうしてかしら。私ってそんな冷たい印象があるのかな?」と、気にしているようすだったが、しばらく話していて、その理由がわかった。
「いいえ、それはそうじゃないの」
「それはあの人が悪いのよ、絶対に」
「私がいってるんだから、間違いない」
話す内容自体は厳しいものではないが、その断定的な口調が「厳しい人」「冷たい人」という印象を与えているわけだ。
そういうことなら、
「どうかしら。私はそうじゃないと思うんだけど」
「あの人がよくなかったんじゃないかしら、この場合は」
「私はこうだと思うのね。これについては自信があるから、いうんだけど」
と言い方を少し変えてみてはどうか。
それだけで、人の印象はずいぶんやわらぐものだ。
とくに二番目の例文の、「悪い」を「よくない」という表現に変える方法は応用範囲が広いのだから、どんどん活用してほしい。
しかも、Cさんは相手の目をしっかり見つめて、ずばずばとものをいう性格だ。
こうした特徴は、人によっては「自分の意見をはっきりいうことのできる、しっかりした人」というプラスの評価を得られることもあるのだろう。
しかし、「なんとなく断定的で、相手に対する思いやりに欠けている」と受けとめられることもあるだろう。
世の中というのは、あまり直接的にものをいうことを避ける傾向もあるので、断定的な口調がよく目立つわけだ。
言葉使い一つで、思いがけない印象を抱かれることもあるのです。
Cさんは美人で頭も切れるだけに、余計に「厳しい人」「冷たい人」と受けとられるのかもしれない。
自分では懸命に仕事をしているつもりなのに、誰からも声をかけられることもなく、周りの人もよそよそしいという場合は、あらためて自分の言葉使いをチェックしてみてはどうでしょうか?
良い場合も「良くない」も、言葉使いはその人を強く印象づけるものだ。
「絶対にそうだ!」
「そんなの常識だよ」
などの言葉は厳しいという印象を与える。
こういった口癖のある人は、要注意が必要なのです。
言葉を選ぼう、慎重に喋ろう
言葉使いが優しい人は、それだけでなごやかな雰囲気をかもし出す。
とはいっても、言葉使いが優しいというのは、どういうことか?
まず、人を傷つけるような事は言わないということだ。
人の悪口や中傷はもちろんだが、そうでなくても人を傷つける場合がある。
よく見かけるのが、相手が気にしていることをあえて話題にする人だ。
その人の息子さんが志望校の受験に失敗したばかりという時に、どこからその情報を聞きつけたのか、「××ちゃんは、今回の受験では残念でしたね」
などと、わざわざ口にする。
相手にしてみれば、なるべくその話題には触れてほしくないかもしれないではないでしょうか。
「ええ、そうなのよ。私たちも辛くて」
とそれなりの返事はしても、内心ではこう思われているかもしれないのです。
「なんて無神経な人なのだろう。」
「もしかして、心の中ではざまあみろ、と思っているのかしら」
と感じているかもしれない。
相手が先にこの話題を出すならともかく、こちらからいうべきことではありません。
また、何かにつけて批判的な物言いの人も、話していてあまり愉快ではありません。
「あの人の作品って、素晴らしいと思わない?」
このような話題をふった時に、
「そうかな。私はちょっと独善的な感じが鼻について、好きじゃないな。」
「第一、あの人のなんとなく偉そうな顔が気に入らないのよね」
と、作品の評価とその人の顔になんの関係があるのかわからないが、何かにつけて難癖をつける。
これでは、会話も盛り上がりようがないのです。
そもそも、自分が気に入っているといっているものに対してダメだといわれたのでは、自分の価値観や評価眼にまでケチをつけられているような気がするし、そんなことを平気でいえる人の神経を疑うことにも繋がります。
言葉使いが優しい人は、人に対してもどんな物事に対しても、そのときの気分にまかせて表現したり、偏見に満ちた批評を加えることはないのです。
もし、人を批判したり反対意見をいうときがあったとしても、相手の気持ちを考えながら、一つ一つ言葉を選んで喋るという慎重さを持ちあわせている。
そういう人に、周りの人はある種の力を感じ、静かな信頼感を寄せてゆくのである。
また、嫌われる人と好かれる人の違いには、性格というのも関係してきます。
過去にご紹介した、「好かれる性格嫌われる性格の特徴」にて、特徴を知ることも、上手に生きていく上で大事なことです。
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