恋愛だけでなく、人間関係でもそうですが、相手に見返りを求めない。
相手に見返りを求めていては、幸せになれないと昔から言われているのです。
ですが、なぜ相手に見返りを求めてはいけないのか?
本当の理由をあなたは知っているのでしょうか?
鶴や亀にもできる「恩返し」なぜ人はできないのか?
昔話には、ある動物を助けてやって、恩返しをされるというストーリーが多いです。
ワナにかかっていた鶴を助けたら、女性に姿を変えてやってきて、織物を織ってくれた話というのは有名ですよね。
海辺で子供にいじめられていた亀を助けたら、竜宮城につれていってくれた話。
これは、人間に悪さをするようなものも、助けてやれば恩を感じるものです。
たとえば、畑のキュウリを盗ったり、子供を水に引きこむカッパをつかまえて、「もう悪さをしません」というので逃がしてやると、毎晩、魚をお礼に持ってきた、という話もあります。
やはり、親切にすれば感謝され大切にされるのは、昔から世の常というものなでしょう。
「いや、そんなことはない。」
「世の中には恩知らずが多すぎる。」
「私はさんざん親切にしてやったのに、ちっとも感謝されないばかりか、恩を仇で返されるようなことばかりだ!」
という人がいるかもしれません。
いや、確かにそうだろう。
鶴も亀もカッパだって、恩返しなどしないのが普通なのです。
周囲が恩知らずでも、あまり腹を立てる事はムダというやつです。
そういう人は、鶴か亀かカッパだと思っておけばいいのです。
しかし私は、それでもやはり、人には親切に接するに越したことはないと思うのです。
人に意地悪ばかりしていれば、一生恩返しされることもないのです。
親切に接していれば、 九十九人は恩知らずでも、一人くらいは恩返しをしてくれる人がいるかもしれません。
後は、こんな考え方をしている人も、困ったものです。
「いつかこの恩が返ってくるだろう」と期待しながら人に親切にするのおかしいものです。
あなたも、道端で会って道を教えてあげた人からのなどと、恩返しを期待しない事です。
「恩知らずが多すぎる!」そう言うあなたも「恩知らず」!?
人間というのは面白いもので、関係が続く相手には、いつのまにか恩返しを期待する気持ちが出てきます。
ここが、人と人との関係が微妙に難しいところなのです。
あなたもこんな事を思ったことがありませんか?
「こんなにしてやってるのに」
「いつも私ばかりサービスして、あの人は何もしてくれない」
「もっと大切にしてもらってもいいのではないか」
などなど…
先ほどお話した、鶴の恩返しで考えてみましょう。
ワナにかかっていた鶴を助けてやったときには、男は恩返しなど期待していなかったのです。
突然、自分の前に現れて、美しい織物を織ってくれた女には、感謝感激雨あられなのです。
ところが、ここからが人間の面白いところ。
人間というのは、「もうちょっと織ってくれないかな」
なんて思い始めるのです。
「もうこれ以上はできません」といわれると、「なんでだよ!けち」などと思ってしまうのです。
それというのも、人にしてもらうことというのは、あっという間です。
自分は何も手をかけていないのだから、魔法のようにできあがる。
こんな簡単なことなら、もう一枚くらい織ってくれでもいいじゃないかと思うのです。
しかし鶴の方は、魔法でもなんでもなくて、わが身をけずっているのです。
一方、自分の苦労は、よくわかるはずです。
ひとつの苦労が十倍くらいに思えるのですが、相手の苦労はだいぶディスカウントするのです。
十の苦労も一くらいにしか見えない。
これが、影の努力というやつですね。
そこで、「私の労力十に対して、お返しは 一しかない。全くあいつは恩知らずだ」
なんて思ったりしますが、実は、相手の苦労こそ十で、自分の方が一、ということもあり得るのです。
「思知らずが多い」と呟いているあなたは、自分の方がわがままではないか?
そうやって、疑ってみる必要があるかもしれないのです。
といっても、「あなたももっと身を削れ」というのではない。
削りたくなければ、削らなくともよいのです。
ただ、他人も同じで、身を削りたくないかもしれないことは忘れてはいけません。
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